デジタルエッジ、韓国最大級の商用コロケーション施設の開発資金を調達する目的で、初のグリーンローンを確保
Published November 14, 2023
4,400億ウォン(3億3,500万米ドル)のグリーンファイナンスによって、先に発表したSEL2データセンターを支援へ
(シンガポール、2023年11月14日火曜日)日本及びアジアでデータセンター・プラットフォームを提供するDigital Edge (Singapore) Holdings Pte.Ltd.(本社:シンガポール、以下「デジタルエッジ」)は本日、韓国最大級の商用コロケーション施設となるソウル首都圏にある100MWのデータセンタープロジェクト(通称「SEL2」)の第一段階開発を支援する目的で、初めてグリーンローンの確保に成功したことを発表しました。今回の融資は、韓国のデータセンタープロジェクトで初のグリーンローンとなります[1]。
SEL2は、デジタルエッジの次世代アーキテクチャを活用し、年間PUE(電力使用効率)では世界の業界平均の1.55を大幅に下回る1.27を実現するなど、市場をリードする水準のエネルギー効率を達成しています。[2]デジタルエッジは、Bloom Energy社の最先端の燃料電池技術を活用し、温室効果ガスの排出量を削減するとともに、エネルギーコストの予測を明確化して、信頼性を向上しながら発電を行い、データセンターのコアとシェルの一般照明とエネルギーに使用します。また、水道とエネルギーの使用量を最小限に抑えるために、効率性の高いエンジニアリング手法を取り入れています。SEL2のエネルギー効率目標は、2030年までにカーボンニュートラルなデータセンター・プラットフォームを目指すデジタルエッジの公約と足並みを揃えています。
デジタルエッジの最高財務責任者(CFO)であるJonathan Walbridgeは、次のように述べています。「SEL2は、デジタルエッジが韓国で3番目に開設するデータセンター施設となります。アジア全域で継続的な事業拡大を支援するために、今回の資金調達が実現したことを嬉しく思います。グリーンローンの獲得は当社にとって初めてであり、今後も企業を発展させるための重要なマイルストーンになります。今回のグリーンローンの獲得は、デジタルエッジのプラットフォームの経済的パフォーマンスが、サステナビリティに対するコミットメントといかに密接に結びついているかを証明するものです。ソウル首都圏でのデータセンタープロジェクトを推進し、力強い発展を続けるこの市場で世界最大級のデジタルインフラストラクチャを提供できることを大変嬉しく思います。
Stonepeak社のシニアマネージングディレクターであるAndrew Thomas氏は、次のように述べています。「SEL2に対してグリーンファイナンスの融資を受けたことは、顧客のニーズを最優先しながらも、最高水準の環境基準を遵守してプロジェクトを遂行する能力がデジタルエッジにあることを実証しており、Jonathanやデジタルエッジの経営幹部の喜びに当社も共感しています。デジタルエッジがプラットフォームの規模をさらに拡大し、アジア太平洋地域に新しいコロケーションサービスや相互接続サービスを提供することを、今後もサポートできることを楽しみにしています。」
デジタルエッジの「グリーン」プロジェクトとなり、グリーンローンの融資を受けるためには、プロジェクトが環境に関連する一定の適格基準を満たさなければなりません。グリーンローンは、最新の「グリーンローン原則」(Loan Market Association、Asia Pacific Loan Market Association、Loan Syndications & Trading Associationより発行)を参考に構成されています。融資のコンソーシアムには国際銀行と国内銀行が参加し、融資は5年間の固定トランシェと変動トランシェの2つのトランシェに分けて発行されます。本融資の共同グリーンローンコーディネーターは、クレディ・アグリコルCIBとING Bank N.V.(「ING」)です。
クレディ・アグリコルCIBの中華圏のサステナブルインベストメントバンキングの部長であるCarmen Tsang氏は、次のように述べています。「デジタルエッジが、ソウル首都圏でエネルギー効率に優れるデータセンタープロジェクトを開設するための資金を得るために、グリーンローン原則に沿った初のグリーンローンの獲得に成功したことを嬉しく思います。今回の取引は、データセンター業界における称賛すべきベンチマークであり、デジタルエッジによるサステナブルイノベーションへの献身を証明し、アジアにおける脱炭素化の取り組みにとって不可欠な、環境に優しいデジタルインフラストラクチャ開発への同社の貢献を明確に示すものです。」
INGのAPAC地域のサステナブルファイナンスの部長であるMartijn Hoogerwerf氏は、次のように述べています。「INGは、デジタルエッジ初となるサステナブルファイナンスでグリーンローンコーディネーターを務めることを光栄に思います。このデータセンターを設立するための資金調達により、デジタルエッジの力強い成長がさらに促進され、クラス最高のエネルギー効率の実現と二酸化炭素排出量の削減が可能になります。INGでは、ネットゼロの実現を支援するための取り組みを進めており、サステナブルファイナンス融資の準備額の目標を設定しています。デジタルエッジのように同じ目標を共有する企業と提携し、大きな目標に向けて取り組むことができることを誇りに思います。
SEL2について
仁川富平区に位置する100MWのデータセンターは、韓国国内最大規模の商用データセンタープロジェクトとなります。SEL2は通信事業者が集まるデジタルエッジ既存のSEL1から自然な流れで拡張したもので、既存および将来のお客様に豊富な接続オプションを提供する予定です。2024年第3四半期のサービス開始を予定しているこの新しい施設は、デジタルエッジの次世代アーキテクチャに基づいており、国内外のクラウドプロバイダーやその他の高電力密度を必要とするアプリケーションからの急速な需要増に対応するように設計されています。デジタルエッジは2022年4月にこのプロジェクトを発表しており、すでに本施設の第一期のアンカーテナントを確保しています。施設全体で予想される総事業費は1兆ウォン(約10億米ドル)です。
デジタルエッジについて
シンガポールに本社を置くデジタルエッジは、アジアのデジタルインフラストラクチャを変革することを目的に創業した、先見性と高信頼性を持つデータセンター・プラットフォーム企業です。接続オプションを豊富に備え、エネルギー効率に優れた最先端のデータセンターを構築・運用することにより、新しいコロケーションと相互接続のオプションをアジア市場にもたらし、この地域でのインフラストラクチャーの導入を容易に、効率的に、そして経済的にすることを目指しています。
デジタルエッジは、業界での数十年にわたる経験を有し、アジア太平洋地域のデータセンター、クラウドおよび通信業界での価値創造の実績を持つ経験豊富な上級管理者チームによって設立されました。大手オルタナティブ投資会社Stonepeakによる支援の下、10億米ドルを超える投資とコミットメントを行い、市場をリードする汎アジアのデータセンター・プラットフォームとしての地位を確立しています。アジア全域でデータセンターとファイバーサービスを提供しており、中国、インド、インドネシア、日本、韓国、フィリピンに拠点を構えています。
デジタルエッジの2023年のESGレポート(英語)は、こちらから参照してください。デジタルエッジの詳細情報は、Webサイト(www.digitaledgedc.com/jp)をご覧ください。
クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンク(「クレディ・アグリコルCIB」)について
クレディ・アグリコルCIBは、クレディ・アグリコル・グループのコーポレートバンキングおよび投資銀行部門であり、資産(バランスシート)規模で世界第10位の銀行グループである(『ザ・バンカー』誌2023年7月号)。ヨーロッパ、アメリカ大陸、アジア太平洋地域、中東、アフリカで9,400人以上の従業員が顧客の金融ニーズをサポートしています。クレディ・アグリコルCIBは、資本市場、投資銀行、ストラクチャードファイナンス、コーポレートバンキングにおけるさまざまな商品を大手企業や機関である顧客に提供しています。また、クレディ・アグリコルCIBは、気候変動ファイナンス領域のパイオニアであり、この分野ですべての顧客に包括的な商品を提供しているマーケットリーダーです。
INGについて
INGは欧州に強固な基盤を持つグローバルな金融機関であり、事業会社であるING銀行を通じて銀行サービスを提供しています。ING銀行は、人生そしてビジネスで一歩先に進む力を与えることを目的としています。ING銀行は6万人を超える従業員を有し、40カ国以上の顧客にリテールおよびホールセールバンキングサービスを提供しています。
INGグループの株式は、アムステルダム(INGA NA、INGA.AS)、ブリュッセルおよびニューヨーク証券取引所(ADRING US, ING.N)に上場されています
サステナビリティはINGの戦略にとって不可欠な要素であり、これはINGがセクター・ベンチマークで主導的な地位を占めていることからも明らかです。MSCIによるINGの環境・社会・ガバナンス(ESG)格付けは、2023年7月に4年目の「AA」を再認定されました。2022年8月現在、SustainalyticsはINGのESG重要リスク管理は「Strong」であるとみなしており、2022年6月にINGはS&Pグローバル・レーティングスからESG格付け「Strong」を取得しました。INGグループの株式は、大手プロバイダーのSTOXX、モーニングスター、FTSE Russellが提供している主要なサステナビリティおよびESGインデックス商品に含まれています。
社会は低炭素経済へと移行しつつあります。INGのクライアント、そしてINGも同様です。銀行は多くの持続可能な活動に融資していますが、そうでない活動にも多く融資しています。INGの進捗状況は ing.com/climate でご確認ください。
[1]ブルームバーグNEF(BNEF)のデータによる(2023年8月)
[2] Uptime Instituteによるグローバルなデータセンター調査(2022年)